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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3
気がついた時には何故か涙が流れていた。
眠いからなのか、何年ぶりに泣いたのか、どちらなんだろうとぼんやりとした頭で考えた。
自分がベッドの上にいることとカーテンから差し込む朝日を見てホッとする。
あまりにもリアルな夢だった……。
起き上がって風子には絶対に見せられない鍵付きの棚を開ける。
その中に入れていた包装されている小さな箱を取り出した。
プレゼントするために買ったこのネックレスをクリスマスイブに無事に渡せるだろうか。
十二月二十四日は風子と付き合って三ヵ月目の日。
付き合い続けるか、別れるかのどちらにするか告げられることになっている。
例え、後者になったとしても風子のことを手放すつもりはない。
絶対にこのネックレスを渡してみせる……。