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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3

それから毎日、休み時間や学校帰りに風子と一緒に過ごすようになった。

「聞いてください。私、どこに何の教室があるのかやっと覚えられました。大空先輩が教えてくれたおかげですね」

「あのさ。歳が一つしか違わないんだし、昔みたいに普通に話していいよ」


「え……?先輩後輩を気にするかと思ったのに。じゃあ、あだ名で呼んでいい?」

「なんだよ、あだ名って……」

「ソラ!名前に二回も“そら”って入ってるから省略してみたの」

「勝手に人の名前を省略するな。……まあ、それでもいいけどさ」

「えへへ。決まりだね」


話してみるといじめらる原因が分からないくらい悪いところが見つからない。

普通に笑うし、他人の悪口は言わない。謝ることもできるし、常識もある。


友達がいてもおかしくないのに、どうしてできないのか不思議だった。
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