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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3
今まで元気でいた人が、簡単に壊れていく姿はもう見たくない。
だけど、親友を救えなかった罪滅ぼしを風子を使ってしているみたいだ。
彼は俺のせいで死んだようなものだったから……。
頼ってきてくれたのに、何もしてあげられなかったせいで……。
風子のことを考える一方、亡くなった親友のことも未だに忘れられなくて苦しかった。
ある日の学校帰り。風子と歩きながら何も話さなくなった暇を見て空を見上げる。
親友が亡くなった日を思い出させるほど、赤く染まる夕暮れだった。
「ねえ、……風子は死にたいとか思わないの?」
「どうして死にたいなんて思わないといけないの?」
ふと口走ってしまった質問に、きょとんとした顔で首を傾げられた。