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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3
今までの関係が変わってしまったのは高校二年の時。
風子は俺と違う高校を受験して受かり通うことになった。そこは颯太と同じ高校。
離れ離れになったからと言うのもあるけど、どうしてなのか誘っても会ってもらえなくなった。
新しい友達もできて高校生活を楽しく送っているか、嫌われたのか。
それとも、颯太と付き合って俺は忘れられたのか……。
どの理由にしても、風子は俺のことをもう必要としなくなったんだと思っていた。
いざ、突き放されてみるとなんだか寂しい。
だから学校帰りに絵馬を書くことのができる神社に行って、また会えることを願った。
神頼みをするのは自分らしくないけど、何もしないよりはいいはず……。
参拝してから絵馬を奉納しようとして買ってみたけど、何を書いていいのか思い浮かばない。
「うーん……」
好きな人に会えますように、だと書くのがなんだか照れ臭い。
だから“風子が幸せでいれますように”っと書いた。
これをどこに掛けようかなと思いながら先に飾られている絵馬を見ていると、ひとつだけ目に留まる物があった。