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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3
何があって忙しかったんだろう。
部活を始めたから?
遊ぶ友達か彼氏ができたから?
会って話すのが久しぶり過ぎて、そのことを詳しく聞く余裕がなかった。
会話もぎこちないし、おまけに風子も俯いて俺の方を見てこない。
もう前のように戻れないのかと思い始めた時……
「――あの、私ね……。ソラのことがずっと好きだったの」
「えっ……」
「だから…、私を……彼女にしてくれませんか」
一つ一つの言葉を発する声が震えていた。頬を紅潮させて、ぎゅっと目を閉じている。
勇気を出して一生懸命に言ってくれたのが目に見えて分かる。
まさか風子から告白してくるとは思っていなかった。
高校受験に合格した時よりもドキドキと胸の鼓動が煩い。
こんなにも嬉しいことがこの世に存在していたなんて知らなかった。
……返事はもう決まっている。