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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3
まだ“付き合おう”っと言っていない。
つまりこのままでは、ただ気持ちを伝えただけで恋人ではない。
好きだと告白したついでに言っておけば良かったのに、あの時はドキドキし過ぎて頭が回らなかった。
そのせいなのか、風子の様子がおかしい。
待ち合わせ場所にやって来る時は元気をなさそうに俯いているし、別れ際には何か言いたそうにしていた。
「何かありますって顔に書いてあるけど」
「え!?いつの間にそんな落書きもされていたの!?授業で居眠りしちゃった時かな……?」
鎌をかけてみると、俺の言ったことを真に受けて鏡を取り出して顔を見ていた。
発した言葉と行動から嫌な予感がした。
「まさか、高校でもいじめられてるとか……」