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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3
「…………。ううん、大丈夫。何もされてない……」
やはり隠すのが下手だ。手を振って否定しているけど、わざと作った笑顔が何かあると言ってるようにしか見えない。
「何かあるんだろ。困ったことがあるなら力になるから言ってよ」
「……大丈夫だよ」
「本当は大丈夫じゃないんだろ」
「っ……、本当に大丈夫だってば。……それより聞いて、今日の朝の占いのラッキーアイテムがオーブントースターだったんだよ。持って行ける物じゃないし、変だと思わない?」
変なのは風子の方だ。
目に涙を滲ませて話を変えて誤魔化している。どうやら図星だったようだ。
この様子だと、恐らく俺に心配を掛けないように強がっている。
別れ道に着いた時も聞いてみたけど、「大丈夫だから」っと言うだけで詳しく話してくれなかった。