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キミを愛シテ溺れてる
第6章 *キミを愛シテ溺れてる 4
誰もいなくてイルミネーションも見えない薄暗い場所から移動しようとすると、風子は俺のコートを軽く引いた。
「私、颯太と復縁しようとしていました。でも、もう好きじゃないって気付いたんです。一人になるのが怖くて、ずっと依存していただけだって……」
「その気持ちは分かるよ……」
俺だってキミに依存している。
「最初から私と颯太の間に愛はなかったんですかね。
でも……、そもそも愛って何なんでしょう。ソラ先輩と付き合って分からなくなりました。
今まで自分が颯太にしてきたこと、颯太にしてもらったことを全てを否定してしまうような気がして……」
慰めるために近寄って見ると、鼻を真っ赤にしてまた泣きそうな目をしている。
「愛し方は人それぞれ違うんじゃないかな。だから、否定しなくていいんだ」
無難な返答をして頭を撫でると、安心したのか鼻をすすってから頷いて微笑んでくれた。
「……三ヵ月間、私の彼氏でいてくれてありがとうございました」
「こちらこそありがとう。楽しかったよ……」
「私……、ソラ先輩と……、……っ――――」