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キミを愛シテ溺れてる
第6章 *キミを愛シテ溺れてる 4

まずい。思ってもいないことを少し言い過ぎた。

そのせいで眉をひそめた風子が涙目になっている。

性的な意地悪をして泣かせるのは愉しいけど、悲しませて泣かせてしまうのは趣味じゃなくて心が痛む。

もうやめるように大地の腕を引き剥がそうとすると、泣きそうな風子に追撃するようにくっついてくる。

早く誤解を解かないと颯太と同じことをしているように見られて呆れられてしまう。

「だ……」


「――――いい加減に離れてください!ソラ先輩の彼女は私です!」

今まで風子は颯太が他の女と触れていても角が立たないように見ていただけなのに珍しく声を張っていた。


これが答えなんだ……。

“好き”と言ってもらえなくても、俺のことを必要としてくれる。

欲張らなくてもこれだけで十分だ……。

傍にいることのできる今があるのだから――――

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