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キミを愛シテ溺れてる
第6章 *キミを愛シテ溺れてる 4
やり過ぎた。せっかく上手くいっていたのに、何をやってるんだ俺は……。
ゆっくりと話す時間を作って向き合っていれば良かった。
夜に謝罪のメッセージを入れたけど、既読になっただけで返事は来なかった。電話も出てくれない。
一回ではなく、何日間も他に女がいると誤解させていたんだからここまで怒るのは当然か……。
機嫌を直してもらうまで謝ろう。
次の日。大学の授業が終わり、何の着信もないスマホを見てバイトに行く。
仕事を終えて住んでいるにマンションに着いたのは午後十時頃だった。
すぐに室内に入りたいほど冷え込んでいる。
エレベーターで上がって廊下を歩いて自宅へ向かうと、玄関の前で座っている人影が見えた。
その姿を見てまさかと思い、急いで近づく。
「乙羽さん!?」
体育座りをして寒そうに両手を合わせている彼女は控えめに笑って俺に応えた。