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キミを愛シテ溺れてる
第1章 *キミを愛シテ溺れてる 1
はっきり言って逃げたい……。
「なんですか?」
振り向いてその人を見ると、周囲を気にしているようだった。
そして近くに誰もいないタイミングで口を開く。
「一年の頃からずっと見てたの。すっ…、好きなんだけど、わたしと付き合ってくれませんか?」
「…………」
何なんだ、この女。
話したこともないし、名前すら覚えてない。
「迷惑だよね。でも友達からでもいいので――――」
「すみません。愛してる彼女がいますから」
作り笑顔で嘘をつき、バッサリと断る。
何度か告白された時に使ってきた方法であって、これが最も効果的だ。