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キミを愛シテ溺れてる
第1章 *キミを愛シテ溺れてる 1
断ってから沈黙ができた後、泣きそうになっている女を置いて立ち去った。
冷たいと思われるだろう。
でも告白を聞くという用事は済んだ。
それにこれ以上関わって、勘違いされて面倒なことになるよりはマシだ。
今まで従兄弟の颯太と友達の海田が女で痛い目にあっている姿を何度も見てきた。
感情に流されて殴ったり、悪口を言ってきたり。
……女という生き物は怖い。
自分自身も嫌な経験があるからどうしても苦手だ。
「告られてるところ見てたぞー。爽やか系のイケメンは忙しいな。大学に入学してから告白されたのはこれで何回目だっけ?」
同じ学部の男友達が面白がって皮肉混じりに話し掛けてきた。
「そんなの一々覚えてないよ」
「おれなんて一回も告られたことないから羨ましいぜ。さっきの子、可愛くね?」