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キミを愛シテ溺れてる
第6章 *キミを愛シテ溺れてる 4
三年後―――――
「来週はどこに行こうか」
『うーん、そうですね。ゴールデンウィークは田舎に行きましたから、次は海に行きたいです』
社会人になって二年目。
俺は仕事の出張で東京に来ていた。
今は帰宅途中で風子と電話をしていたところ。
彼女の声を聞くと仕事の疲れも吹き飛んで顔が綻ぶ。
「海が本当に好きだね。それじゃあ、今度は日本海側に行ってみようか」
『はい、行ってみたいです。……あっ!あのチョコがかかってる東京でしか買えないお菓子、楽しみにしてますね』
「忘れずに買って行くから大丈夫。……愛してるよ」
『ふふっ、私も愛してます』
両思いになってからも色んなことがあった。
一時はどうなるかと思った時もあったけど、困難を乗り越えるたびに風子の存在が大きくなっていった。
今では彼女なしでは生きていけないほど、俺にとってかけがえのない存在になっている。