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キミを愛シテ溺れてる
第7章 大好きなあなたとハルジオンを探して……
毎年、私宛てに届くこの花束。
花びらの色は鮮やかな青。一本の太い茎に複数の花がついている。
その花束に添えられている小さなメッセージカードには
“乙羽 風子 様へ”
っとしか書かれていない。
一体、誰が送ってくるんだろう……――――
お母さんに聞いても分からないと首を横に振られて「花に罪はないから、生けましょうね」っと平和そうに言われて花瓶に入れて渡されるだけ。
手掛かりがない。だから、一先ず私に粋な計らいをしそうな人に当たってみることにした。
その人に会いに行って、スマホで撮った花束の写真を見せる。
「この花を贈ってくれたのはソラ先輩ですか?」