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キミを愛シテ溺れてる
第7章 大好きなあなたとハルジオンを探して……
言われてみれば、律儀に花を送ってくるような人は異性しか思い浮かばない。
しかし、彼氏の前でこの話をしてはいけない気がする。
花屋の女友達がいたとか、私に恨みを持ってる人の嫌がらせだとか他の理由を必死に考えていた。
「他にもキープがいたなんてふしだらな女だな。塑羅緒は風子と付き合っててよく心が折れねえな」
心臓がドクンッと鳴ってヒヤリとした。
以前、私が大学の同級生に揺らいでしまった時にすごく不安にさせたことがある。
まったく。颯太は余計なことしか言わないんだから……!
恐る恐るソラ先輩に視線を向けてなんと答えるのか待つ。
「モテるのが分かった上で付き合ってるからね。今度こそ乙羽さんに近づいて来た虫を叩き潰してみせるよ。……なんてね、叩き潰すのは冗談だよ」
「……やっぱ怖いわ。笑ってるけど絶対に冗談じゃねえ」
「えっと……、とりあえず花束をくれた人が誰なのか見つけ出さないとですね!」
「キープにするためか?」