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キミを愛シテ溺れてる
第7章 大好きなあなたとハルジオンを探して……
違うと否定しようとした時、ソラ先輩が庇うように私の前に出た。
「彼女はそんなことしないよ。それに記憶を失う前の乙羽さんは男たらしじゃない」
思い出したくても思い出せないから、本当はどうだったのか分からない。
でも過去と今の私を信じてくれていることが嬉しい。
抱きつきたい気持ちを抑えて、今は両手でソラ先輩の手を握る。
「見つけ出したいと思った理由は、私には彼氏がいるからいい加減に諦めて下さいって断りたいからなんですよ」
「乙羽さん……」
「あー、うぜー。見つめ合うのは二人っきりになった時にやってろよ」
「えへへ」
「えへへ、じゃねえよ。幸せボケしやがって」
「そう言う颯太こそ彼女できたの?私と別れてから格好が変わったじゃん」