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キミを愛シテ溺れてる
第7章 大好きなあなたとハルジオンを探して……
私が来て焦るほど会わせたくない人なんだろうか……。
近づいて中年男性の顔をよく見ると、穏やかな顔を一変させて唖然としていたようだった。
「風子……なのか」
間ができた後に中年男性が口にした台詞に不思議な感覚がした。
「もしかして、パパ……?」
姿を見ているうちに失っていた記憶がまた蘇ってくる。
確か、名前は小神 悟(オガミ サトル)。
仕事が忙しくてあまり家にはいなかったけど、私にとても優しくしてくれて、唯一見捨てないでいてくれた父親。
「記憶が戻ったのか?二度と会わない約束をして養子に出したんだけど、見つかってしまったね」