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キミを愛シテ溺れてる
第7章 大好きなあなたとハルジオンを探して……
花束……。
ソラ先輩は私の代わりに調べようとしていてくれたんだ。
私を傷つけないようにこっそりと……。
「ああ、そうだよ。風子の今の両親に黙っていて欲しいと頼んで毎年贈っていたんだ。前に向かって歩んで欲しいと思ってね。……綺麗な花だろう」
「そうだったんだ。……ありがとう悟さん」
毎年花束が届くたびに抱いていた蟠りが漸くスッキリした。
花束を贈ってくれた人が誰なのか分かった今だからこそ、あの花言葉が心にじんとくる。
「……ねえ、唯子さんとは上手くいってるの?」
「上手くいってるし、子供ができて幸せに暮らしてる。まだ子供が小さくて目が離せないから唯子は……風子とは会えないって言いそうだな。
ただ、風子を叩いて悪かったって反省していたようだったよ」