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キミを愛シテ溺れてる
第7章 大好きなあなたとハルジオンを探して……
「あれは悟さんに会いに行ったんだよ。小神さんの部屋はどこですかってアパートから出てきた女の人に聞いて、案内してもらっただけ。
あの場でうろうろしていても不審者に思われるだけだからやむを得なくだけど」
「えっ……!?じゃあ、もしかしてあのアパートが私が記憶を失う前に住んでいたところ……」
「嫉妬する上に尾行したくなるほど俺を好きになったとかすごく可愛いね」
疑われて怒ると思いきや、意地悪そうに微笑んでくる。
「どうして私が追っていたことを知ってるんですか……」
「看板の後ろに隠れていたのは気づいてた。ケーキ屋を出てからは見失ってしまったけど、バレないように尾行していたなんてやるね」
立ち止まったのは怪しい店に入ろうとしていたわけではなく、追っていた私の気配を感じていたからだったんだ。
ソラ先輩の言うとおりに私が勘違いしていただけで恥ずかしくなり、安心して頬が緩む。
「むぅう……、まったく。こっちは浮気かSMクラブに通っていてるのかと思って色々考えて不安になっていたんですから……」