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キミを愛シテ溺れてる
第7章 大好きなあなたとハルジオンを探して……
ソラ先輩の家についてから、買ってもらったチーズケーキの箱を開ける。
揺らすと震える程柔らかい生地で、表面にはアプリコットジャムが塗ってあり黄金のように輝いていた。
「わぁー!美味しそう!今、切り分けますね。どのくらい食べていいんですか」
「好きなだけ。……って夜遅い時間に半カットもひとりで食べるの?」
「えへへ。いっぱい泣いてカロリーを消費したのでプラマイゼロです」
包丁でケーキを切り分けてから崩れないように集中して皿に乗せている時、ふと疑問が湧いてきた。
「でも、どうして悟さんは私にヒヤシンスを贈りたかったんですかね?花言葉は前を向いてって意味じゃないですし。ただ綺麗だから?」