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キミを愛シテ溺れてる
第10章 名前を呼んで……
後ろを振り返ってみた時、カメラを私に向けているような人は見当たらなかった。
お酒は飲んだけどぼーっとするほど飲んでいないからシャッター音は聞き間違いではない。
早足で歩いても背後に感じる嫌な気配は消えないまま。
まさか、また誰かに跡をつけられてる……?
段々、後ろを見るのでさえ怖くなってきて混乱してくる。
最近外に出掛けると誰かに見られているような気がしてたまらなかった。
夜に一人で出歩くことはなかったから何もなかったけど、今日はそれでは済まなそうな感じがする。
このままひとりで帰るのが怖くてソラ先輩に電話を掛けた。