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キミを愛シテ溺れてる
第10章 名前を呼んで……
私の名前である三文字を口にしないように上手く避けている。
「……なんか違います。ソラ先輩らしくないので却下で。私は呼び捨て呼んで欲しいんです」
「ふーちゃんって呼び方も可愛いじゃん。それとも、ふうちゃん?あ、一緒か」
甘やかしてくれるのにこれだけは唯一叶えてくれないお願いだ。
私のあだ名を考えて盛り上がっているソラ先輩に背を向けて拗ねているとよしよしっと頭を撫でられる。
少し優しくしてもらっただけでへの字の口が緩むんだから、ソラ先輩の手はまるでなだめる魔法が掛かっているようだ。
「……ところで私を助けに来た時にストーカー男と何を話したんですか?」