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キミを愛シテ溺れてる
第10章 名前を呼んで……
それから仕事で忙しく過ごしているうちに、待ちに待ったゴールデンウィークがやってきた。
約束通りにソラ先輩が帰って来て、自然が豊かな場所に行って林檎の白い花を見た。
楽しくて幸せな時間はあっという間に過ぎていく。
もっと一緒にいたい人との時間はなぜこんなにも早く過ぎていくんだろうと思うほど。
旅行の最後の日の朝。
私は目を覚ましてからずっとソラ先輩にくっついていた。
「どうしたの、いつもよりべったり甘えて。可愛いけどさ」
「本当の気持ちを言うと離れてるのがすごく寂しいんです……」
「大丈夫だよ。離れ離れになるのは一時的だし、いずれこっちに帰ってくるんだから」
「うぅっ……。そうですけど……前みたいに会いたい」