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キミを愛シテ溺れてる
第11章 真っ白な青春のままで…(ソラ目線)
「ここには莉乃がいないし、もう思い出なんだからいいんだよ。塑羅緒もあの子は可愛かったと思わないか?宮藤ちゃんだよ」
名前を言われても興味がないからどんな顔だったかはっきりと思い出せない。
「可愛くない。風子の方が何倍も可愛い」
「出たー!ノロケ。おれと喧嘩して仲直りした時から風子ちゃんのことをそういう目で見ていたのに気づいたんだよ」
「言われてみればあの時はそう思わせてしまう素振りをしたかな……」
あれはまだ風子が何色にも染まっていない時の話――――
* * *
俺が高校二年生の秋。
海田には彼女がいた。その子は中学の頃に同じクラスだった宮藤さん。
可愛くて美人だと言われていて、海田はやっとの思いで付き合えたようだ。
「頼む!お願いっ!一生のお願いだから!」