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キミを愛シテ溺れてる
第11章 真っ白な青春のままで…(ソラ目線)
次の日。朝、教室にいると海田が勢い良く俺の元にやって来て机をバンッと叩いた。
その瞬間、少し驚いたけどなにかあったのだと感じた。
「昨日、宮藤ちゃんに塑羅緒のことが好きだって言われたんだけど。……おまえ、おれの彼女を口説いたのかよ!?」
「え……?何のこと?」
連絡先さえ知らないし、宮藤さんと会話と言う会話もしていないから思い当たる節がない。
「ふざけんな!ちょっと顔がいいからって他人の彼女を横取りするなんて最ッ低だな」
それから何度話し掛けても海田は口を聞いてくれなかった。
海田の席は俺の前だから授業で使うプリントを回されるんだけど、渡し方も雑で明らかに怒っているのが分かった。
それから何日か経った日の放課後。
誰もまだ来ていなかった部室に行って頬杖をつく。
どうしたら海田に許してくれるのか考えていた時、風子がやってきた。
「ソラ先輩、どうしたんですか?最近元気がないですね」