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キミを愛シテ溺れてる
第11章 真っ白な青春のままで…(ソラ目線)
「言われなくとも手放さないよ」
それから二人で他愛のない話をしながら飲んで、また会うことを約束してから海田と別れた。
僅かな時間だったけど、話している時は高校生に戻った気分になれて新鮮で楽しかった。
歳を重ねても変わらない友達。
いつまでも色褪せない貴重な存在に感謝している。
店を出て一人になった俺はスマホをポケットから取り出した。
帰りを待ってくれている愛おしい恋人に連絡をするためだ。
トーク画面を開くと、風子とメッセージのやり取りをした履歴が長々と続いている。
その最新部分に【終わったから帰るね】っと新しい文字を書き込んだ。
何も操作せず、そのままトーク画面を見ているとすぐに既読になる。
きっと、俺の事を今か今かと待ちわびていたんだろう。
スマホを見ている時の彼女が目に浮かぶ。