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キミを愛シテ溺れてる
第11章 真っ白な青春のままで…(ソラ目線)
「酔ってますって。お酒の匂いがしますもん」
「ははっ、それは飲んだから当然だよ」
他愛のない話をしながら二人で帰り道を歩く。
風子とする会話は、大したことがない話をでも楽しいと思える。
繋いだ手は、他の誰が擦れ違おうと放す気はない。
風子が恥ずかしがって放そうとしてもぎゅっと掴んで強引に繋いでおく。
色白で綺麗なその手を放したのは自宅に帰ってからだった。
二人きりになれるから繋いでおく必要もなくなる。
ベッドの上まで手を引いて誘導してから俺は風子の顔を覗いた。
「留守番中に何してたの?」
「見たいテレビがやってなかったので、来る前に買ってきた雑誌を読んでました」
「ふぅん……、どれどれ」
近くに置いてあったその雑誌を手に取って見てみる。
書店の広告が印刷されているしおりが挟まっていたページを開くと、酒によって催された眠気が覚めた。