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キミを愛シテ溺れてる
第12章 王子様の嫉妬が甘くて激しい愛に変わる時



「もしもし、颯太?今、乙羽さんと会ったんだけど、一緒にご飯を食べに行ってもいい?
いや、彼氏は颯太だから一応ね。……うん。……うん。
そうか……、そのくらいね。分かった。約束するよ……」


悪魔だ。いや、大魔王だ。

他の男と二人きりでいることを彼氏に通報するなんて……。


忙しいからと言ってすぐに電話を切った颯太も颯太だ。私と話すよりもソラ先輩との方が会話量が多い。



「なんて言ってました……?」


声のトーンは落ち着いていて、明るくはないからきっと断られたに違いない。


そもそも彼女を他の男と二人きりで食事に行かせようとする彼氏なんていないはずだ。


どんな結果なのかドキドキしながらも電話を終えたソラ先輩を見ると爽やかに微笑まれる。



「他の男とはダメだけど、俺とならいいってさ」

「えっ!?従兄弟だからソラ先輩は信頼してるってことですか……」


「大正解。だから行こう。バイトの給料もこの前に入ったし、好きな物を食べさせてあげるから」


「なんかナンパされてるみたいです……」


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