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キミを愛シテ溺れてる
第12章 王子様の嫉妬が甘くて激しい愛に変わる時
「乙羽さんは嫉妬するのが嫌なんだ?」
「もちろん嫌です。こんな嫌な気持ちをしている姿を好きな人に見せたくないですし、彼氏のことを考える時は幸せに笑っていたいです」
「なるほど……」
それは何かを考えているような含みのある返事だった。
私の愚痴を聞いてソラ先輩が何を思ったのかは全く分からなかったけれど……。
お皿の上に乗っていた料理がなくなってからも一人になりたくなくてソラ先輩と話していた。
彼氏でもないのに不思議と寂しさも紛らわせて居心地もいい。
甘えてはいけないのに同じ高校の先輩だからといってつい甘えてしまう。
周りに人がいる場所で話すくらいだから颯太も許してくれるだろう……。
でもソラ先輩はどうしてなのか私と話しながらも腕時計をチラチラと見ていた。
「もうすぐ九時か……」