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キミを愛シテ溺れてる
第1章 *キミを愛シテ溺れてる 1
弱みにつけこむようだけど、少しずつ彼女の心に入っていこうとする。
いきなりはっきりと口説くよりもこうしていった方が彼女のためだと思った。
「なっ……。ソラ先輩の女は、さぞ楽しい思いをしているんでしょうね……」
一瞬だけ口元が緩み、顔が赤くなってきて可愛い。
「でも、私も今日はソラ先輩と一緒に出掛けることができて楽しかったです」
さっきまで悲しい顔をしていたのに、感謝の言葉と共に向けてきたのは天使のように穢れがない笑顔。
その笑顔がとても印象的で忘れたくない記憶の一つとなった。
……元気が出たようで安心した。
駅前に戻ると、出張に行っているはずだった颯太を見掛けてさらに喜んでいた。
「あれは颯太ですよね?どうしているんでしょうか」