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キミを愛シテ溺れてる
第13章 ひと時の青春と禁断の恋
「げっ……。なんで海ちゃんがいるの!?ちょっと……、まっ……、うぐぐ……」
今の時間にこの辺りにはいないと思っていた海田先輩が急に現れて、大地くんにスリーパーホールドをかける。
海田先輩がいたことには驚いたけど、大地くんがからかわれて技を掛けられるのはいつものことだ。
お酒を飲んでテンションが上がった時にもしていたし、高校生の時もよくこの光景を見ていた。
「ここに来る前に海田とばったり会ったんだよ」
「そうだったんですか。海田先輩と会うのって珍しいですよね」
「ギブ!ギブ!海ちゃん、苦しいからー」
「ったく。大地は目を離すとおれの悪口ばかり言ってるからなー」
こんなことをしているけれど、大地くんと海田先輩は仲が良い。
私とソラ先輩はその様子を「またか」っと思いながら眺めている。
高校時代はこれが日常茶飯事だったけれど今ではとても懐かしくなる光景だった。
「風子ちゃんは塑羅緒といるからともかく、大地とも会うとか。四人で揃うのは久しぶりだよな」