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キミを愛シテ溺れてる
第13章 ひと時の青春と禁断の恋
「僕らの友情を守るために海ちゃんには先に逝ってもらったんだから二人も頑張って」
「海田に犠牲になってもらったから友情は守られたってことで」
「今日こそ食べないとダメ!まだ残ってるからソラくんと風子ちゃんも食べてね」
まだ皿が熱いのか調理されたエスカルゴはぐつぐつと煮だっている。
他人が食べているのを見るのは抵抗がないものの、食べろと目の前に出されると圧倒的な迫力がある。
エスカルゴ好きな人には申し訳ないけれど、自分では頼もうと思わない料理だから躊躇してしまう。
「梅雨の時期に紫陽花の葉っぱの上にいる子だよね……。なんか可哀想……」
「そんなこと言ってたら牛も豚も食べられないでしょ。このエスカルゴは食用に育てられたから食べても大丈夫だよ」
食中毒になる可能性が高いのなら店で出されるはずがない。
たまには違う物を食べるのも新鮮で好きだ。でもどうしてもチャレンジする気力が湧いてこない。
「ソラくん、風子ちゃんに男気を見せてあげなよ。きっと惚れ直すよ?」