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キミを愛シテ溺れてる
第13章 ひと時の青春と禁断の恋
数々の難題を乗り越えてきたソラ先輩にとってこれくらいどうってことないんだろう。
普段と何ら変わりない顔をして動じてもいないし、引いている感じもしない。
食べ物の好き嫌いもない方だからエスカルゴもきっといけるのだろう。
大地くんが食べろと催促してくる中、私はソラ先輩の方を見つめて指を組んだ。
「エスカルゴは高級食材だし、ソラくんは食べたことあるよね?」
「ないよ」
「ええっ!?ないんだ。じゃあ、意外と美味しいから食べてみてよー」
「俺は……、殻さえなければ……」
「そこ!?食べるのは中身だし、殻は食べないって。ソラくんが先にいかないなら風子ちゃんに進めるからね」
ソラ先輩の前に置かれていたエスカルゴのオニオンオリーブオイル焼きが私の目の前へとやって来る。
どうやら挑戦するしかないようだ。
食べる機会なんて滅多にないからここで経験しておくのも悪くない。
でも……――――
「わっ…、私は……ソラ先輩と…一緒にいきたいです……」