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キミを愛シテ溺れてる
第1章 *キミを愛シテ溺れてる 1

俺がネクタイを手にしている間、動いて阻止すればいいものの逃げないこの小悪魔。

縛られた後になって、拘束された手首を動かし、足をばたつかせて抵抗しようとしてくる。


もしかしてMか?

Mだったら俺と相性がいいんだけどな。


嫌がるキミを縛りつけて、苦痛な表情を浮かべるキミの顔を見るのが最高に気分がいいから。


「はなしてっ!!最ッ低!バカ!嫌い!人でなし!……大っ嫌い!!」

「はいはい、知ってる。そんなこと言っても無駄だから。慣れてるって教えただろ」


――――『大っ嫌い』

前にも言われたことがあった。

優しくない俺が大っ嫌いだと、ひとりぼっちで寂しがっていた頃のキミが言っていた。


でも鞭を与えた後、とびっきり甘い飴をあげるつもりだからなんとでも言えばいい。

それに、今は嫌がってもらえる方が愉しい。

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