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冷たい微笑み
第3章 涙の味
「残業お疲れ様…」

鳴尾君がコーヒー買ってきてくれた。

「ごめんね、まだ仕事終わらなくて…」

「そんなの他の子に頼めばいいのに。」

「皆予定あるし、言えないよ。」

「あ、そう」

鳴尾君って こんな人でしたっけ?

もっと優しいイメージあったんだけど。

都のタイピングする手を止めて鳴尾が迫る。

「…ちゅっ……」

「仕事中断して早く二人きりになりたいな…」

待ってたこのタイミング。

「そっそれって 付き合うって事?」

「そう。」

頭を過ったのは勝山だった。

なんか 鳴尾君のキスってあっさりすぎる。

課長とのキスはもっと、濃くて…

憎たらしい言葉を吐くけど終わるまで手伝って

待っていてくれて。

鳴尾は、都のシャツに手を入れ胸を揉んだ。

「んんっ…て」

「ん?」

「やめて下さい!やっぱり鳴尾君は 無理!」

「はぁ?こっちが誘ってやってんのに何?

今さらその態度。お前みたいな女要らねぇし。」

これが本性だったのね。

鳴尾は早々と帰って行った。
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