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スグリ姫の試練(くすくす姫後日談・その3)
第7章 幕間

「…まっすぐ?」
「斜めになるとすげぇ痛ぇぞ、水で打つから」
「…みずで、うつ??」
「飛び込むと水は固ぇんだよ…って、分かんねぇか」
そう言うと男の子は頭を拭いていたシャツを欄干越しに川の上に出してぎゅっと水気を絞り、腰のあたりに巻き付けました。

「お前、体重どんくらいだ?」
「え!!」
初めて会った知らない男の子に体重を聞かれてもっ!!と俯いたままもごもご口籠もっていると、男の子が焦れたように言いました。

「何だよ、まどろっこしいな」
「え?わあ!!!」
返事をしないうちに男の子に、突然ひょいっと抱き上げられました。

「あー軽いなー、お前。…よし、一緒に飛び込んでみるか?」
一回やってみりゃ分かるだろ、と言われましたが、びっくりして返事が出来ません。

「…だっ…だいじょうぶ、なの?」
「大丈夫だ、任せろ。ここは初めてだけど、別のとこでは百回くらいやってる」
「ひゃっかい?!」
「あー…百回以上か?」

男の子は、おかげでまだ生きてる、と、良く分からないことを言いました。

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