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スグリ姫の試練(くすくす姫後日談・その3)
第8章 七週目と、その終わり
(わああ!赤ちゃんっ!遊んでる赤ちゃん、こういうことしてたあっ!!!)
バンシルのお兄さんの赤ちゃんのしていたことが姫の脳裏に甦ってきましたが、これはあれと同じことなのでしょうか。
(う…赤ちゃん…うううう、これは、赤ちゃんっ…)
相手が今は赤ちゃんだというなら、嫌らしい意味は無いのかもしれません。
ですが、赤ちゃんらしき行動をとっているのは、姫の婚約者です。
いつも嫌らしい意味でしていることを今は違うといわれても、そうですか、と簡単には納得し難いものがありました。
(ん、やだっ…なんかっ…でもだめ、これは、赤ちゃんなんだからっ…あ、やっ…)
スグリ姫は、赤ちゃん相手に気持ち良くなって悶えている、ふしだらな自分を恥じました。
しかし、今胸を弄っているのは、本来は赤ちゃんではない大人なのです。
姫の反応はふしだらではなく、当然だとも言えるでしょう。
「…すぐり?」
「んっ…っ、なぁに?」
姫は変な声を出さないように止めていた息を逃がしながら、サクナに返事を致しました。
「ここ、あかくなってる。」
サクナはバンシルのお兄さんに木工を習いに行ったときに虫に刺された、肩のところを指差しました。
「ああ…大丈夫よ。心配してくれたの?ありがと」
「これ、どうしたの?」
「これはね、バンシルのお家でお兄さんにお仕事教わってたとき、虫に刺されたんだけど…虫の毒はその場で吸ってくれたから、もう大丈夫…っっ!?」
サクナの頭をよしよし撫でながらそう説明をしていたら、刺された痕をぺろりと舐められ、それからちゅうっと吸われました。