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君に恋する物語
第2章 ユキの運命の恋
「・・・どうぞ」

と、紳士に差し出されたメニューに目を配るも頭の中に入ってくる訳ない

「今日のランチで」

渡されたメニューをパタンと閉じた
カッコつけたがりの自分から出た言葉はそんな程度
そもそも・・・
ランチメニューで良かったのか?
今更、後悔しても遅いんだけど・・・

誰か・・・
女子力を私に下さい!!
今すぐ!!

そう欲してる自分は・・・
目の前の・・・
啓介とは違うタイプの男前に・・・
(可愛い女)
だと、認められたいからだろうか?

「・・・では、お・・・僕もそれで」

俺・・・と言いかけて
「僕」
と、言い直す紳士がテーブルに置いてあったボタンに長くしなやかな指を触れた


(綺麗な指だな・・・)

咄嗟に目が指を見つめた

はっ!!
私は何を考えているのか!!
頭をブンブンと振って思考を停止する事に集中させた


「・・・優希さん?」

「えっ??」

わ、私の事?
だよね・・・?

ただ、問うただけの彼の声に思わず身が引き締まった

「・・・緊張・・・しますね。・・・」

「・・・ええ?」

驚いた
緊張・・・
してるの?
慣れたはずの・・・美味しいお店じゃなかったの?

私の不思議が紳士な彼に通じた様で・・・

「・・・ここに・・・来るのは・・・初めてでして・・・」

照れた顔に・・・
心臓が壊れるかと思った

どう、返事をしていいかわからず見つめた

「・・・美味しいって、聞いた事があるんです。女子社員が・・・そう言っていたなぁ・・・って・・・」

(はぁ。そうですか。)
私の返事は野暮な気がして・・・
彼の言葉を待った
真っ赤な彼の顔を・・・

「「カップルシートがあってね?お洒落でね?」とか・・・」
「「感じが良くて・・・今度彼氏と一緒に行こう!!」とか・・・」
「迷子にならずに良かったです」
「ま、まさか・・・自分が・・・その・・・「カップルシート」に案内されるとは・・・お、思わなくて・・・ですね・・・」
「・・・お店・・・合ってたのかな?」
「ぼ、ボタン・・・これで合ってましたか?」
「な、中々・・・注文を聞きに来ないですね??」

焦った様な顔・・・
必死に私に笑いかけるから・・・
今度は私が笑ってしまった
同じ様な匂いを感じるって言ったら失礼かな?
この人も・・・
私と同じ様に・・・
カッコつけたいだけだったのかな?

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