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君に恋する物語
第2章 ユキの運命の恋
「ふふふ・・・」

思わず笑ってしまった
失礼なのは百も承知だった
だけど、痴漢から私を助けてくれた勇敢さをどこか忘れてしまって・・・
焦る姿が可愛くて・・・

「お決まりですか?」

颯爽と慣れた様に現れた店員さんに

「ランチ二つ」

と、うろたえもせずに彼は慣れた感じでそう告げた


「お待たせしました」

運ばれてきたランチプレートはインスタ映えしそうなお洒落なものだった

「美味しそう!!素敵!!」

思わず笑みが零れて年甲斐もなく燥いでしまった

「・・・喜んで頂けて良かった」

運ばれて来たランチプレートには目もくれず私に優しく微笑むから・・・
また・・・胸がドキリとしてしまったじゃない

私は冷静を装って目の前にある素敵なランチを如何に上品に食べようかと考えた

「どうぞ?」

テーブルに置いてあったのは四角い箱に入ったナイフとフォークとお箸
その中で私にお箸を渡してくれる目の前の紳士

内心ホッとする
もしここでナイフやらフォークやら渡されたら・・・

「・・・いつもは慣れた定食屋とか・・・でしてね?それが、おれ・・・僕のお昼の定番なので・・・」

唐突に話し出した

「なので・・・ナイフとか、フォークを出した方が良かったですか?」

お箸を持った私が止まってしまったからそう言ったのだろうか?
私はクスッとまた笑った

「定食屋さんと・・・お皿が違っただけの様なもので・・・中身は・・・とんかつ定食だと感じるのは・・・私だけでしょうか?」

すると、目の前の啓介とは違った男前が驚いたように笑った

「確かに!!「ミルフィーユ仕立てのフィレ」と言われたら・・・」

そこで小声になった
恐らく・・・ううん。
確実に店員さんに聞こえない声で・・・

「畏縮してしまいますね」

ってはにかんだ

「僕にも・・・とんかつ定食に見えますよ。お箸でいいのになんでナイフとフォークがあるのかな?お洒落演出?」

「・・・プッッ」

私は笑いを堪えられなかった

「どんなに丁寧に作られたフィレ肉も衣を纏った油で揚げてしまえば・・・見た目とんかつですね」

って私も小声で相槌した

「きっとソースが特別なのですかね?デミグラスのソースで食べるのがお洒落な感じ?」

「あはは!!きっとそうですよ」

私は初対面でさっき会ったばかりの人にお洒落の疑問を投げかけられて笑った
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