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君に恋する物語
第2章 ユキの運命の恋
カッコつけたかったから・・・
可愛くいたかったから!!

(・・・ああ・・・もう降参)

「・・・恥ずかしかったからですよ」

「は?」

「・・・あなたの前で・・・すっぴん同様でいるのが!!恥ずかしかったんです!!」

「・・・それで?お化粧を?」

「・・・悪いですか?」

・・・可愛くないなぁ・・・
私、ほんと~に可愛くない
こんな言い方・・・

だから告白されても・・・
周りから可愛い
美人だのと言われても・・・
中身が可愛げがないから
彼氏が啓介とか・・・
イタイお姉ちゃんになっちゃうんだよ・・・

「お会計は・・・」

と、諦めた様子で伝票を探した

「・・・もう、済んでますよ」

ニッコリと微笑まれる

「!!それはいけません!!お礼にと・・・私がお支払いを!!」

なんとか必死で体裁を考えた

「・・・もともと・・・僕が・・・あなたとこうしていたかったのですよ?」

「は?」

「・・・痴漢にあったあなたを・・・自分の・・・嫉妬で・・・助けて・・・自分の・・・我儘で・・・エゴな気持ちで・・・あなたを誘ったのですよ?」

「・・・はい?」

「・・・あなたと知り合いになりたかったから」


・・・
その瞳が私を真っ直ぐに見つめた

「・・・あなたをどうしても忘れられなくて・・・」
「・・・あなたと毎朝、会えるのが嬉しくて・・・」
「・・・あなたに会いたいから時間をずらして・・・」
「・・・ずっと、ずっと・・・見ていたんですよ?」

真っ直ぐな瞳が真摯に私を見据える
(逃がさない)
とばかりに・・・
私は固まって声も出ない

「・・・あなたはお忘れですか?」

「はい?」

「・・・一度、僕を助けてくれたんですよ?」

「・・・いつ?」

「いつもの朝の事ですよ。僕がいつもの電車に乗っていつもの車両に乗っていたんです」

思い出す様に笑う

「・・・あなたはきっと夜勤明けのお時間でしたかね?それとも早番とか?」

・・・確かにシフトは混ざってるけど・・・

「・・・僕ね?痴漢に間違われたんですよ」

「え?」

「・・・それをね?あなたが・・・無実を証明してくれたんですよ?」

「・・・」

・・・あったかも・・・知れない・・・

「触ってもいない女性に悲鳴を上げられておれ・・・僕は驚きました」
「女性は僕の手を握って「痴漢!!」と叫んだんです」



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