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君に恋する物語
第2章 ユキの運命の恋
顔がどうしようもなく真っ赤になって行くのが自分でも理解った
大人しく口説かれていたい
そう思う

だけども・・・
啓介以外に興味を示さなかった私は病んでいると言う自覚が十分すぎる程わかっている

今までどんなに告白されようが彼氏が出来なかった
私に足りないのは可愛げだ

学生時代・・・
今もだけど・・・
大して可愛くもない女の子が次々と彼氏が出来るのを不思議に思っていた

ある時、気がついた
男性と話してる女の子の・・・キラキラしててそれは、それは可愛らしい事に・・・

上目遣いで相手を見る
私の前ではしないような甘い声
時々、相手に物欲しそうに・・・強請る様に・・・
そっと手を触れる

(・・・私には出来ないな)

が、内心だった

いつだったか・・・
言われた言葉を思い出してしまった

「ユキはさぁ?美人なのに彼氏出来ないよね?」

「・・・余計なお世話」

啓介が居るからね
啓介が男前すぎんだよ
イタイ女、病んでる姉、真っ最中

「・・・見た目だけで寄ってくる男を相手にしないあんたが嫌いじゃないけどさ?」

「・・・ありがと」

「私は好きだけどさ?」

「・・・ありがと」

「・・・男前過ぎんだよねぇ・・・ユキは」

「・・・女前ってどんななの?」

嫌味に皮肉を込めて言い返した

「・・・ああいうのじゃないの?」

指さした先には大して顔は可愛くもない女の子が仕草によって可愛く見えて・・・
男に媚び売る様にしか私には見えなかったんだけど

「・・・あれが女前なら、私は男前でいいわ」

確かに可愛いとは思うけれど・・・
私には出来ない
したくない

「言うと思った。ユキが女前になれる時が来るといいんだけどね」




素直じゃない自分が嫌だった
本当はあの女の子の様にキラキラした自分で居たかった
でも、私の見た目だけで寄ってくる男はうんざりだった

話した事もない男性とどうやって仲良くすれば?
街を歩けば声をかけてくる男に何を期待する?
ニヤニヤとチャラけた笑顔に私は何を求められる?
盛った目でギラギラ見つめられ・・・
気持ち悪さしかない
断る私が悪いの?

(もう、いいや・・・)

私には啓介が居るし・・・
信も居るけど・・・
私の事を好き好きしか言わない犬みたいだし・・・
弟みたいなもんだし・・・

「ユキは理想が高いんだよね」

最後に言われた

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