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アムネシアは蜜愛に花開く
第4章 Ⅲ 突然の熱海と拗れる現実

「帯、解くぞ?」
「だ、駄目っ、わたし……着付ける自信ないっ」
すると巽は、帯にかかっていた手を諦めたようで、内心ほっとする。
そしてすぐさま、着付けの問題じゃないなと思った時、布地の上から胸を揉み込んでくる巽に、息を弾ませてしまえば、気をよくしたのか巽は、指先でカリカリと引っ掻くようにしてわたしの胸の先端を勃ちあがらせ、指の腹で強く摘まんでくる。
「……ぁ、んんっ」
びりびりとした快楽が走り身を捩れば、反対の手が浴衣の裾を持ち上げ、生足を下から上に撫で上げる。
その感触だけでもう、意識が朦朧としてしまうけれど、これ以上は駄目だと理性が働いた。
「巽、帰ろう。ね? わたし達が、裏切っちゃ駄目。ね?」
「姉貴面した優等生の模範解答はいらねぇよ。俺が欲しいのは、俺に溺恋した……ただの女だ」
「……っ」
「それに。お前の身体は、俺を凄く求めているようだけど?」
「そ、そんなことは……」
内股に滑り込んだ巽の手が、ショーツのクロッチを撫でる。
くち、と音がした。
「濡れ濡れ。またお前、俺が欲しいと垂らしているわけ?」
「ちが……」
「可愛いな、お前」
耳に囁かれる甘い言葉と裏腹に、クロッチの際をいったりきたりしていた巽の指は、クロッチをずらして熱く潤った花園を直接かき乱す。
「や、あ……っ」
くちゅくちゅといやらしい音が耳に届き、羞恥にカッと身体が熱くなるが、それ以上に技巧的に動く巽の指に弄ばれ、巽の腕に手を掴みながら嬌声を上げてしまう。
抗おうとする意志とは反対に、聞こえてくる他人の声と同じく、動物じみた声で悦びの声を上げてしまうわたしは、子宮が熱く疼くほど巽に欲情していることを悟り、欲情しては駄目だと自分に言い聞かせる度に、巽がまるでその声を聞いていたかの如く、花弁を散らすように強く擦り上げてくるため、頭の中が白くなる。

