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僕の彩芽
第10章 十
「ポチが豪を襲おうとしたのか……?」
「はいっ!」
「ポチ、お前……」
「とんだ淫魔でしょ!こんな奴怖くて一緒に住めませんよ!秋人さん!」
不快そうに顔を歪める秋人さんへ、ペラペラと平気で嘘をつく豪。昨日コーヒー牛乳を飲んだこと、根に持ってるんだろうか。
……それに、それは此方の台詞だよ。怖い。怖すぎる。人間って。自分の為ならこんな簡単に、人を陥れるんだ。
「……ポチ、来い」
「えっ……何処行くんですか?!」
ソファから立ち上がって、秋人さんが私の手を掴むと、私は秋人さんと同時に歩き出す。
秋人さんが向かっているのは寝室だ……。何で……。
そのまま無言の秋人さんに連れられながら、私は顔を青ざめた。