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僕の彩芽
第12章 十二
渋々と私も立ち上がり、豪の後を追って離れから出る。そしてドアの前で、質問した。
「どうしたの?豪」
「仕方ねーだろ。俺だって嫌だよ……」
「仕方ないって何が?」
「お前!ホント鈍いな!」
「鈍いって何が!」
失礼な物言いに、腹が立った。そのまま豪が歩き出しても、腑に落ちない。もやもやしながら、歩き始める。
「良いから温泉行くぞ」
「うん……」
夜の空には星が輝く。私の口からは、白い息が空気に溶けていった。
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