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第13章 十三

「彩芽、俺と結婚してくれ」

「っ？！え、あの、その……！」

「すぐ帰って婚姻届を出すぞ」

「秋人さん……？！」

　話の展開についていけず、混乱する。そんな私を真剣な眼差しで見つめ、秋人さんは質問した。

「嫌か？彩芽は俺と一生側にいたくないのか？」

「いやじゃ、ありません……一生側にいたくないなんて……思いません」

　やっぱりズルい……。そんな聞き方されたら、断れない。

「よし。じゃあ早く帰って婚姻届を書くぞ」

「……は、はい……」

　これほどまでに秋人さんから愛されていたなんて、漸く実感する。からかわれているのかと思っていた。秋人さんから愛されるなんて、そんな事あり得ない。そう思っていたのに……。

「その前に、隣のアイツら達の様に、今此処でするか？」

「えっ……」

　私が慌てると、すぐに唇を塞がれた。