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僕の彩芽
第3章 三

「えっ……し、しないんですか?」

「ペットとセックスする主人が何処にいる」

「でも……」

 ベッドへ仰向けに寝そべる秋人さんを、私は呆然と見た。……今、エッチなことしたじゃないかぁぁぁ!とは言えない。死んでも。

「俺はな、子供の頃に犬を飼っていた。メスのトイプードルだ」

「はあ……」

「死んだときショックを受けすぎて、もう動物は絶対飼わないと誓ったんだ。動物はな……」

 思い出話を寂しそうに話して、そのまま秋人さんがチラッと私を見ると、私は呟く。

「……だから、人間なんですか」

「そうだ。お前は俺より先に死なないだろ?」

「それは分かりませんけど……」

「おい」

 秋人さんの言葉に返事を返した後、低い声で呼ばれるとビクッとした。……今度は何なんだよぉぉぉ!

「……何でしょうか」

「濡れてるだろ?拭いてやる。下着脱げ」

「えっ……良いです!というか、勘弁して下さい!」

 急にベッドから起き上がり、ベッドの隣に備え付けてあるサイドテーブルからティッシュを取ると、秋人さんは四つん這いのままでいる私へ近付いてきた。

「良いから。ペットの世話をするのが主人の務めだ」

「う……」

 そのまま下着を太腿まで下ろされ、陰部を拭かれる。……凄く恥ずかしい。穴があるなら入りたい!引きこもりたい!

「じゃあ寝るか」

「は、はい……」

 ティッシュを捨てて、再び寝そべる秋人さん。その隣にショックを受けながら下着を整えると、私はおずおずと寝転がった。


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