この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
僕の彩芽
第1章 プロローグ

 母親は私が2歳の頃、離婚した。それからはシングルマザーで、貧乏なりに今日まで私を育ててくれた。そんな母親に迷惑を掛けないよう、友人達が部活動で青春の汗水を流している頃、私は工事現場のバイトで汗水を流し、バイト代は全額母親に渡していた。……それでも、生活は苦しかったんだろう。いつの間に500万の借金を……全然知らなかった。

『お母さん……嘘だよね?』

 自然と顔がひきつる。そんな私へ、母親は無表情のまま容赦なく言い放つ。

『彩芽、行くのよ。いざ!風俗街へ!』

 娘にこんなことを言えるのは、確実にこの人ぐらいだ。無情過ぎる。

『いや、風俗とか……絶対無理だよ……』

『じゃあキミ、500万返済するまで、うちの店で働いて貰うね!』

『いや、だから、無理って言ってるんだよ……』

『そうと決まったら行きましょ!』

 トントン拍子に話が進み、大男が革靴を履いたまま部屋へ侵入すると、私のモッズコートの首根っこを掴んで外へ向かい歩き出す。二月の夕刻にはふさわしい、白い息を吐きながら。

『大丈夫だよ!うちのお店には、しっかりした研修があるから!』

『研修って何なんだよ!』

 薄暗い空に見える星と月が嘲笑うかの様に、そんな私達を見下ろしていた。

 
/239ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ