この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
僕の彩芽
第7章 七
「あの……」
そのまま少しの間離れてくれなくて、秋人さんは私の頭を撫でる。相変わらず秋人さんからは甘い良い香り。
「……」
こういう時って抱き締め返した方が良いんだろうか。でも、ペットとして抱き締められてるわけだから、抱き締め返すのも変だな……。
「秋人さん、苦しいです……」
「我が儘を言うな。ペットだろ?」
「すいません……」
悲痛に顔を歪めながら言うと、きっぱり怒られる。でも本当に苦しい。緊張からか、暑くなってきたし。
「秋人さん、暑い……」
また怒られるだろう。それを覚悟で言った。だが、――急にインターフォンが鳴り、秋人さんは私から離れた。そして、そのまま無言で玄関へ歩いていく。
「誰だろう……」
まさかまた豪が来たのか……?私は昨日襲われ掛けた事を思い出し、顔を青ざめていた。