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僕の彩芽
第7章 七

「あの……」

 そのまま少しの間離れてくれなくて、秋人さんは私の頭を撫でる。相変わらず秋人さんからは甘い良い香り。

「……」

 こういう時って抱き締め返した方が良いんだろうか。でも、ペットとして抱き締められてるわけだから、抱き締め返すのも変だな……。

「秋人さん、苦しいです……」

「我が儘を言うな。ペットだろ?」

「すいません……」

 悲痛に顔を歪めながら言うと、きっぱり怒られる。でも本当に苦しい。緊張からか、暑くなってきたし。

「秋人さん、暑い……」

 また怒られるだろう。それを覚悟で言った。だが、――急にインターフォンが鳴り、秋人さんは私から離れた。そして、そのまま無言で玄関へ歩いていく。

「誰だろう……」

 まさかまた豪が来たのか……?私は昨日襲われ掛けた事を思い出し、顔を青ざめていた。

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