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僕の彩芽
第7章 七
……――豪だと思っていたのに、数秒後、女の人の声が玄関から聞こえてくると、私はソファに座ったまま耳を澄ました。
「秋人さん、来ちゃいましたぁ!」
「今日は呼んでねーだろ」
「だって、会いたくて!」
「さくら、帰れ」
「嫌ですぅ!」
玄関で秋人さんと女の人が、何やら揉めている。さくらと呼ばれている人は甘ったるい声だ……。
「秋人さんの都合良い時だけ呼ばないで下さい!会いたい時に会って何が悪いんですか?」
「分かった……じゃあ来い」
「やったぁ!」
仕方なさそうに秋人さんが話すと、さくらさんは嬉しそうに返事をしていた。
「えっ……」
ちょっと待って!こっちに来るの?!もしかして彼女?!