この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
僕の彩芽
第9章 九
……――脱衣所で体を拭き私服に着替えると、キッチンへ向かった。そして一目散に冷蔵庫を開ける。
「お風呂の後は、やっぱコーヒー牛乳だぜ!」
豪の好物のコーヒー牛乳。ストックしているって知っていた。冷蔵庫の棚一段に、瓶のコーヒー牛乳がズラリと並んでいる。一本ぐらい飲んだって構いやしない。
「美味しい~」
コーヒー牛乳を取り出して、一気に飲む。
「美味しくて良かったな」
「はい!」
「コーヒー牛乳好きなのか?」
「いや、別に、普通ですけど」
……すぐ後ろから秋人さんの声。……いつの間に。
「秋人さんも、飲みますか?」
「いらない」
恐る恐る振り返り、質問した。秋人さんは頭にバスタオルを掛けた姿で、何も着ていない格好。恥ずかしくて、逆上せてしまいそうになる。
「っ……秋人さん、服……」
「ポチ、お前男が嫌いなのか?」
「え?そんな事ないですけど……」
「だったら何で俺にくっつこうとしない。他の女は俺とヤルのが好きなのに」
「そんな事言われても……」
何で怒ってるんだろう。さっきお風呂をさっさと上がったから?でもそれだけで、普通怒る?
「俺はポチともっとくっつきたい」
秋人さんから迫られて、怯えていた。だが唐突に抱き締められて、コーヒー牛乳の瓶を落とす。